2016年3月13日日曜日

プロと思い出話


伊勢原市のH様のリビングにお納めしたイギリスのコットンプリント。
当店でも人気の生地ですが、
お客様のインテリアテイストによって組み合わせる色も様々です。
そしてそんな色の組み合わせによって、
また違うイメージを見せてくれるのが切替カーテンの魅力かもしれません。
例えば単純に、メインの生地を気に入って下さったからと言って
切替という手法をお勧めしてもお客様は受け入れて下さいません。
その背景がとても大事で、
そこには間取りや窓のレイアウト、柄やお客様の置かれる家具等、
様々な要素を考えた結果の提案となって初めてOKを頂けます。

私がこうしたちょっと変わったプランをご提案しようと始めたのは
今から7・8年前。
その時は思っていました。
いくつか提案したプランの中でお客様はもっとも『素敵』なものを選んでくれるだろう、と。
でも実際は違いました。
何度提案しても、受け入れて下さるのは一部のお客様だけ。
なぜだろう?と随分考えました。
そして思いました。
自分のエゴをお客様に押し付けてもダメなんだと。

昨日の晩、色々な話の流れで、息子と私の取引先の監督さんの話になりました。
『Iさんは、プロだからなあ』
『やっぱり色々良く知ってるんだ』
『う~ん。それはそうなんだけど……プロって、なんだと思う?』
『知識があるとか、技術がすごいとか?』
『そういう人はアマチュアの人にもいるよね。中にはプロ以上の人もいるし。
お父さんはさ、プロって、自分の知識や技術を自分以外の人の為に使う人、のことだと思う。
例えば歌手なら、モテたいとか金持ちになりたいとかじゃなくて、
誰かを元気づけたいとか、そういうために歌う人。
例えばお父さんの仕事なら、自分のセンスを押し付けたり誰かに自慢するためじゃなく、
お客さんのためにプランを考える人、とかね。』
お客様に教わったことって色々あるなあと、改めて思いました。



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