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2018年4月21日土曜日

2つのボイル

プレーンな無地の織物レース、
通称「ボイル」のご注文をK様、T様から続けて頂きました。
どちらも掛け替えなのですが、
ご新築の方と違い、気を付けなければいけないことがあります。
それは、今の縫製仕様がお客様にとって「見慣れた」ものであること。
そして、ご購入後に他の場所で異なる仕様もご覧になっている
可能性があること、です。
そうした点を踏まえて、色々な点をお聞きしながら、
同じ生地で新しいカーテンをお作りします。

こちらはK様の発注書。

今お使いのボイルは2.3倍ヒダでした。
今回は2倍ヒダの価格の範囲内で、ヒダ山を極力詰めて製作します。
山は75㎜。ドレープも同じでしたので、これは揃えたまま変えません。
裾のウエイトバーは無しで、10cmの折り返しです。

そしてこちらはT様の発注書。

今お使いのボイルは、ウエイトチェーンの巻きロック仕様ですが、
経年劣化で裂けてしまい、お客様が縫い直しをされていました。
でも、すっきりとした裾は気に入られています。
そこで裾はウエイトを極細の折り返しで本縫いで仕上がる仕様です。

無地のレースでも、お客様それぞれに合った仕様でお作りできる、
それがオーダーならではの魅力だと思います。




2018年4月8日日曜日

ヒダ倍率を決める

こちらはI様に納品させて頂いたモダンテイストのカーテン。
ご希望のイメージをお聞きして、
当店の展示サンプルだけではなく、
合いそうな生地のサンプルもお取り寄せして選んで頂きました。
生地決定後にご相談したのは、ヒダの倍率です。
カーテンの場合、どの位のウエーブでお作りするかが重要です。
1.5倍の方が使う生地が少なくて済みますのでお安くなりますが、
それだけで決めるのは危険です。
ヒダが印象付けるイメージやボリューム感なども重要だからです。
今回はモダンテイストですのであっさり目のヒダでもOKですが、
ご相談の結果、たっぷり目の2倍ヒダとなりました。
理由は横柄のリピートです。
こうした縦ストライプ生地の場合、
ヒダと柄のピッチが合わないと、柄位置がズレていきます。
中央のヒダの先端が黒で始まっていたのに、
端の方にいくに従ってグレーになっていくような感じです。
それでは違和感がありますので、
全ての山のトップに黒がくるように2倍ヒダとしました。
カーテンのオーダーはサイズだけではなく、
色々な要素を考えて決めていく必要があります。

2018年3月14日水曜日

前向きなリボン

こちらはT様のお子様のお部屋のカーテン。
スタッフがリボンのサイズまでキッチリ指定して、
アートケイさんに作って頂きました。
リボンタッセルのリボンは帯の中央に付けると
斜めを向いてしまうため、
すこし端にずらした位置に付きます。
お部屋に入った瞬間、誰もがそこに目が行くような、そんな位置です。
飾っているのは窓ではなく、お部屋なんですね。
そして、朝カーテンを開けるたびに
気持ちを少しポジティブにしてくれそうな、
そんな不思議な力がリボンにはあるような気がします。

2018年2月4日日曜日

重ね具合と積み重ね


Y様の発注をしました。
こちらはシェードの発注書。
一番右に書いてあるのは生地を折り畳むピッチです。
通常は20cm(10cmの往復)ですが、
丈が短い窓の場合は15cmにします。
それにより窓とのバランスが取れるからです。
お客様は気づかないようなちょっとしたことですが、
そういうことの積み重ねで全体がきれいに仕上がります。

2017年10月5日木曜日

意味のある位置

本日施工したF様のシェードです。
裾から少し上がったところにトリムを付けたデザインです。
そしてこのシェードを上げると…
ちゃんと裾にきて、
どの高さにしてもトリムがちゃんと見えるようになっています。
こちらはアートケイさんが位置を確認しながら製作してくれました。
色々なプロの知恵が結集されて、一つのシェードが出来上がっています。

2017年5月23日火曜日

F様の麻のカーテン


F様の麻のカーテンが入荷しました。
裾はお打合せ通り2センチの小さな折り返し。
ちょっとしたことですが、
やはり麻の持つナチュラルさを引き立ててくれます。
でも、「私もそれが良いと思っていました」と言われたときは、
さすがにちょっと驚きました。
天然素材のカーテンがお好きな方だからこそ
分かるニュアンスだと思います。
明日はご両親のお部屋のカーテンの入荷日です。
最終チェックをして、明後日お届けに上がります。

当店では現在、麻(リネン)のカーテンリフリン(Lif/Lin)のフェアを開催中です。
全83柄を大きな縫製サンプルで展示中です。
是非ご来店ください。

2017年5月16日火曜日

フランス~岐阜~厚木~そしてO様邸へ



時々不思議に思うんですが、
私が店の発注書に品番を書いて届け先をアートケイさんにして、
アートケイさんにシェードの発注書を書くと、
ちゃんとフランスから生地が空輸されてきてアートケイさんに届き、
完成品として当店に送られてきます。
つい最近、似たようなことを書かれている他業種の方がいらして
「あ~、すっごい分かる!」と思いました。
愛川町のO様のシェードも、ちゃんと当店に届いております。

2017年5月15日月曜日

柄合わせの位置を変える


厚木市のA様のカーテンの発注書です。
前々回のブログでご紹介したH様同様、
山数と山ピッチをご相談しながら仕様を決めました。
寝室に掛ける北欧生地は、
柄の大きさ、特徴を考慮して頭で柄合わせ。
通常は裾で柄合わせをしますが、
それはあくまでも一般的なオーダーカーテンのルール。
生地の特徴を窓に活かすことを考えると、
作り方は様々です。
そして、そうしたことも含めての「オーダー」なのです。


2017年5月13日土曜日

スタンダードの難しさ



この仕事をしていると、同業者さんは皆どうしているのだろう?
と 思うことがあります。
ただ付けるだけ、ただ掛けるだけという現場はほぼ皆無で、
何らかの計算や工夫が必要です。

掛け替えでご購入頂いた伊勢原市のH様のリビングには
カーテンボックスが付いていました。
でもやはり、ただ掛けるだけではありません。
2つの掃き出し窓の内、一間半の窓は巾数の変わる境界線、
一間の窓は余裕があります。
一間の窓とバランスを取って最小限のはぎ足しをすれば計算上は良いのですが、
カーテンの場合、あまりにも小さな「はぎ足し」は美しくないのでやりません。
では多めに足すか?
そうすると山高か山ピッチが変わります。
ボックスの奥行きが浅いので山を高くすると擦ってしまいます。
山ピッチを変えると一間の窓とバランスが悪くなってしまいます。
そこでアートケイさんに相談します。
「この生地巾と巾数で、この仕上がり寸の時に山高を〇〇㎜以下にした場合、
2つの窓が見た目上違和感のない山ピッチにすることって可能ですか?」
で、バッチリありました(アートケイさん凄すぎ!)。
結果的には巾を足さずに作ることでお安くもなりました。

たまに取引先さんに「ねえねえ、みんなどうしてるの?」って聞くことがあるのですが、
だいたいの場合、「いや~、どうなんでしょう…」と言って苦笑いされます。
もしかして「そんなことしてるのアナタだけですよ」って突っ込まれてるのだろうか?

2017年5月9日火曜日

縦使いレースの裾処理


仕事の関係で撮影したブラインドの価格表の写真を右クリックしたところ、
手を放すところを間違えてデスクトップ画面に設定してしまい、
パソコンを立ち上げるたびに価格表が画面いっぱいにでてくるという
シュールな一日の始まりも3日目となりました。
色々なアイコンのバックに映し出される数字の羅列が美しくも感じます。
さて、そんな中でも各お客様のお仕事は順調に進んでおります。
写真は大磯町のT様の発注書。
リビングにお選び頂いたのは横ストライプのレース。
一般的に100巾、150巾の縦使いと言われる生地は裾を折り返しますが、
今回はウエイトチェーンを巻きこんで本縫いで仕上げる仕様です。
裾で生地を重ねると、
ラインが不均等に重なってしまい 綺麗でないためです。
一般的な両開きの仕様ですが、
それでも生地の特徴によって作り方を変えることで、
仕上がりには大きな違いが出ます。

2017年4月22日土曜日

K様 発注しました


K様の麻のカーテンも、既に発注が完了しております。
レースの裾処理は、極細の折り返しの仕様。
麻(リネン)のように安定しない生地をジョイントして作るのは難しいので
一般的には避けたいところですが、
いつもきれいに作ってくださるアートケイさんの技術力に頼ります。
今回はそれ以外の部分でも色々とご相談をしました。
素敵なリノベーションの最後の仕上げですので、
ご期待に添えるものになるよう、慎重に進めます。

2017年4月18日火曜日

シンプルに見えて
















一間半と一間の窓が並ぶ愛川町のO様邸の掃き出し窓、
こうした場合、片方のポールを隣の窓のブラケットまで伸ばします。
ポールの直線がきれいに見えるためです。


レースカーテンはウエイト巻きロックと呼ばれる一般的な方法ではなく、
小さな折り返しを本縫いで仕上げています。
ロック用の糸を使わないので、
生地と糸の微妙な色の違いを気にしなくて良いためです。
天然素材独特の微妙な染まり方をした生地の特徴を生かすことができます。
シンプルに見えて、色々な工夫をしています。

2017年3月5日日曜日

マンションあるある


マンションにはよくあるケースなのですが、
カーテンボックスが窓に対して片側だけ長い時があります。
オーダーカーテンは通常、
1窓の幅を書いて「両開き」「片開き」と指定しますので、
(300㎝の両開きなら150㎝が2枚)
こうした場合、窓の中央とカーテンの中央が揃わなくなります。
特にレースは気になります。
H様の場合、右側だけが30㎝長くなっていましたので、
右と左で異なるサイズでお作りました。
難しいのは山の高さとピッチを合わせて作ること。
横使いの場合は良いのですが、
縦使いの場合はちょっと大変です。
今回もアートケイさんにバッチリ作って頂きました。

2017年3月3日金曜日

H様のレース



時々5単位カーテンの製作をお願いすることがあります。
例えばレールが付いていてカン下から床までが1743㎜の場合、
1740㎜では擦る可能性があります。
金属を機械で切るようには切れませんし、切った後の伸縮もあります。
形態安定加工がつくなら尚更です。
かと言って1730㎜では上がりすぎる印象になることもあります。
そんな時に5㎜単位の発注をします。
こうした部分はお打合せでは深くはご説明していません。
なぜなら、カーテンを掛けた瞬間、
お客様の目がそこにいってしまうからです。
もちろん、チェックされたくないという意味ではありません。
選び抜いたカーテンがかかっている景色、
まずはそこを見て頂きたいのです。
ここで種明かしをしたら意味がないかもしれませんが(笑)

2017年2月20日月曜日

伝わりにくいこと


世の中には耳の折り返しと柄リピートを合わせるという
にくい小技をしてくれる加工所があります(笑)。
当店ではアートケイさんにカーテンの加工をお願いしていますが、
その理由はもちろん、縫製がきれいだからです。
では、「縫製がきれい」って何でしょうか?
色々な意味があると思います。
ミシンを自在に操る技のすごさもあるでしょう。
いわゆる「縫製仕様」もあるでしょう。
もちろん、そうした部分でもアートケイさんはピカイチですが、
あまり語られないこういう部分も、その一つだと思います。
お客様、とっても喜んでくださいました。

2017年2月14日火曜日

タフタ

縫製担当のart-k後藤です。


ちょっと今風?にInstagramの画像加工をしちゃったりして。

とっても特殊な生地になります。
ちょっと前までのいわゆる日本人的な感覚では選ばれないような。

昔、展示会での製作に関わった折に、「この生地、フランス人なら泣いて喜ぶんだよね~」
とデザイナーさんが言っていたのがとっても印象に残っています。
私はフランスの方と生地のお話をしたことが無いので、真偽は不明ですが・・・

ボクも大好きで、独特の風合い、シャリ感と光の陰影、触る度に表情を変えてくれます。
本当は、クシャクシャっとやって写真に収めたかったのですが、お客様の生地なので、フンワリの状態で写真を。

どんなお部屋になるのか、想像しながらお仕立てをするのも楽しいものです。

2017年2月3日金曜日

O様の切替シェード

現場打打合せの際に撮影した海老名市のO様のシェードの柄位置写真、
既にアートケイさんにもメール済みです。
プレーンシェードの場合、
端の切替は縫製使用の関係上8㎝と決まっています。
この寸法でないとキレイに畳まれないためです。
今回は柄位置優先のためシャープシェードで対応します。
最近人気の切替ですが、ただ単に生地を組み合わせれば良いのではなく、
縫製の知識や経験が必要です。

2017年1月30日月曜日

K様ギャザーバランス

縫製担当のart-k後藤です。

裾部が曲線のギャザーバランス。
画像は、上が型紙、下が完成後。



ギャザーを寄せた出来上がりのイメージから、ギャザーを寄せる前、生地が広がった状態の型紙を作ります。
出来上がる前の型紙は、こんな長細い形になります。


非常に長細い物になりますので、原寸目視でイメージ通りの綺麗なラインを描くのはとっても大変。
パソコンの画面で俯瞰的に。全体を見渡しながら製作をしていきます。




縫いは手練れのスタッフに。あとは、手元に集中してもらって作業を進められます。

2017年1月18日水曜日

エスカルゴ仕立てのレース


小田原市のT様のリビングに付いているのは
少し奥行きが狭い14㎝のカーテンボックス。
ドレープはボリュームのあるジャガードで
カーテンボックスの長さは400㎝あります。
今回はレースの掛け替えですが、
上記の状況だと3ツ山でお作りするとドレープと干渉する可能性大です。
通常だと箱ヒダで対応するのですが、
ボイルレースならではの上品なヒダを出したいので、
もう一つ手を加えたエスカルゴにします。
無地のレースの掛け替えでも、
当店ならではの知識とアートケイさんならではの技術で
キッチリと綺麗にお作りします。

2016年12月26日月曜日

アイロン講義

縫製担当のart-k後藤です。



12月はシルバー人材センターからアイロンのお手伝いさんをお願いしています。

来て頂けた方はなんと元クリーニング屋さん。
折角なので、シャツのアイロンの仕方をスタッフ皆に教えてもらいました。

プロのやり方ってやっぱりちょっと違ってて。
その道のやり方って色々あるんですね。

ということで、12月にお納めしているカーテンは、クリーニング屋さん仕込みのアイロン仕立てです。