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2018年4月13日金曜日

5cm足りない


S様のカーテン工事中です。
使用したのは95㎜という長~いビス。
通常、窓の奥行きは構造柱の寸法と同じなので、
100㎜前後となりますが、S様の窓は150㎜。
下地探しのワンプッシュで刺すとすぐに当たりますが、
ビスを打っても空転します。
その時点で2重構造(外断熱)だなと予測を立てます。
キリを通して下地までの距離を確認。
通常より5cm長い95㎜のビスならOKという結論になりました。



こちらは5cm足りなかったケース。
35cm位。
40cm以下のものはソゲと言い、残念ながらリリースです。

2018年4月8日日曜日

ヒダ倍率を決める

こちらはI様に納品させて頂いたモダンテイストのカーテン。
ご希望のイメージをお聞きして、
当店の展示サンプルだけではなく、
合いそうな生地のサンプルもお取り寄せして選んで頂きました。
生地決定後にご相談したのは、ヒダの倍率です。
カーテンの場合、どの位のウエーブでお作りするかが重要です。
1.5倍の方が使う生地が少なくて済みますのでお安くなりますが、
それだけで決めるのは危険です。
ヒダが印象付けるイメージやボリューム感なども重要だからです。
今回はモダンテイストですのであっさり目のヒダでもOKですが、
ご相談の結果、たっぷり目の2倍ヒダとなりました。
理由は横柄のリピートです。
こうした縦ストライプ生地の場合、
ヒダと柄のピッチが合わないと、柄位置がズレていきます。
中央のヒダの先端が黒で始まっていたのに、
端の方にいくに従ってグレーになっていくような感じです。
それでは違和感がありますので、
全ての山のトップに黒がくるように2倍ヒダとしました。
カーテンのオーダーはサイズだけではなく、
色々な要素を考えて決めていく必要があります。

2018年3月26日月曜日

付いてしまえば分かりませんが


バルコニー窓に付けた一本の装飾レール。
付いてしまえば「ただ付けただけ」ですが、
考えに考え抜いての取付となった窓です。
採寸時に気になったのは左上の「火打ち」です。
窓の内側に来ています。
と言うことは…窓の横に柱は無いということになります。
左側のコンセントも窓から柱分以上に離れています。
窓の左の壁面は530㎜、窓寸1530㎜、窓の右の壁面665㎜、
合計2725㎜。
右壁面665㎜-4寸柱(120㎜)-石膏ボード(12.5㎜)=532.5㎜
ということは一間半の壁で左右均等の壁面なので、
中央はビスが効くことになります。
両端は530㎜-455㎜=75㎜窓から逃げている計算です。
お客様にお聞きしたエアコンの品番からネットで寸法を確認し、
レールがエアコンとブラケット照明のアームの間に収まり、
尚且つビスが全て効くという判断をしました。

残る問題は取付高さです。
左下がりの傾斜天井の線、火打ち、照明。
そこにさらに装飾レールの線が加わると見た目がごちゃごちゃします。
ブラケット照明より低い位置にレールが来るのも変です。
上に来た場合でも、火打ちと照明との位置関係が自然に見えることも重要です。
色々なパターンを計算した結果、
天井のラインに合わせることにしました。

レールの位置を決める際に書いていたメモです。


我ながら「よくやるなぁ」と思います。

2018年3月25日日曜日

デザインカーテンの心構え

こちらはM様の寝室にお納めしたレースカーテン。
裾と本体を違う色で組み合わせています。
ドレープ(厚地)でも最近多くなった仕様ですが、
レースにはレースならではの注意点があります。
1つは切替部分の処理。
ジョイント部分は2つの生地を小さく摘まんで縫い合わせますが、
レースの場合はそれが透けて見えてしまいます。
そこで切替部分にはバイアステープなどを当てて隠します。
色が透ける分、切替の印象も弱くなりますので、
強調するためにも必要な処理になります。

また、裾は切替部分までの長い折り返しにします。
通常の長さ(10cm)にするとその部分だけが濃くなり、
3色に見えてしまうためです。
この重なりによってモアレが出来、
水面のような美しさを見せてくれます。

こうした処理は「見た目を悪くさせない」というよりも、
「生地の持つ美しさを引き立たせる」視点が重要です。
デザインを考える側の身勝手な手法は、
生地の魅力を殺すことになってしまうんですね。
と言うことを私は自分で見つけたのではなく、
大先輩に教えて頂きました(苦笑)。
プランを考えるときの、私のベースになっています。


2018年3月22日木曜日

ノルディの取付方法

トーソーさんにお会いするたびに、
「リングランナーも木製の、細めのロッドの木製レールで、
北欧系やナチュラルビンテージ系に合う木製レールを作って~」と
呪文のようにお願いしていたら、
まさにこれ!とばかりに登場した新商品、ノルディ。
素晴らしい出来栄えなのですが、難点が一つ。
一番端のリングランナーが落ちないように必要な透明のテープ。
これはチョット…ということで、
当店ではポールの斜め後ろに隠しビスを打っています。
ビスの位置と長さを調整すれば、後ろに回らない限り見えません。
メーカーさんの仕様のままに取り付けて、
「これは仕方ないんですよ」というのもアリかもしれませんが、
大抵のことは何らかの解決方法があるものです。
大事なのは、解決しようとするかどうかだと思います。

2018年3月18日日曜日

障子をレースに

障子を外してレースカーテンに変更されたU様。
トーソーのウインピアを溝にはめる方法で取り付けました。
これまでも何度か施工したことがあるのですが、
専用?って思うほどにピッタリはまります。
真壁の和室の場合、どうしてもレールが浮いてしまうので、
この方法がベストです。

2018年3月16日金曜日

成長の証

私がこの業界に入る前に勤めていた会社の同僚M君から依頼があり、
ロールスクリーンを付けてきました。
当時の部署は若い人が多く、
皆、個性と才能に溢れ、そして仲が良かった。
ある年の、梅雨がそろそろ開けそうだという時、
Mが「湯河原の海開きで、いかだレースやるんすよ」と
何気に言った一言がそもそもの始まりでした。
なぜそうなるのか今でも良く分からないが、
「出るか!」となり、
休日はMの家に集まって、特に設計図もないままに勘で作り始めました。

それは角材を買いに私と同僚のKで、ホームセンターに行った時のこと。
長い材料なのでMのお父さんの軽バンを借り、
後から角材を入れて私は先に運転席へ。
ですがKがなかなか助手席に戻って来ません。
「どうしたの?」
「サイトーさん、なんかギリギリ入んないっす」
こういう時に慎重さに欠けるのが私の悪いところで、
「強く閉めれば入るんじゃない?」ドンとドアを押したその瞬間、
前の方でガシャン!という大きな音がした。
「今、何か音したよね?」
「サイトーさん!大変です!フロントガラスが粉々に割れてます!」
そこにはフロントガラスを突き破った角材が…。
「ど、どうしましょう?」
「Kよ落ち着け、ワシントンは桜の木を切った時…」
「サイトーさん、冗談言ってる場合じゃないです!」
真面目に言ったつもりだったんだけど…。

そんなこんなでやっと出来上がったイカダでしたが、
当日の会場にはフルカーボンで出来たプロの力作が集まっており、
完全に場違いな状態に。
私たちのイカダは見事最初の波で大破して終わりました。
あれから20年。
私たちも当時の上司よりもずっと上の年齢になり、
お互い変わんないなあと言いつつも、
きっと変わっているのだと思います。
今回も天井の軽天下地の方向を確認して、
ロールスクリーンの巻直径と窓枠の擦り具合を確認して、
持ち出し金具も事前に用意しての取付け。
あの当時のアバウトな私ではないのです。
仕事に関しては、ですが。

2018年3月13日火曜日

ちょっとした事の積み重ね


F様のカフェスペースに付けたクラスト19です。
一間半用は1.55mの2本のポールを中央でジョイントします。
そのまま付けると長いのでカットするのですが、
その場合、カットしていない側を中央にもってきてジョイントします。
メーカーでカットしたものの方が
寸分の狂いもなく真っ直ぐになっていますので、
ジョイントした時に隙間が出来ません。
ブラケットの形状上、正面からは見えませんが(笑)。

レース用のレールも同様に2本で来るのですが、
全ての部品をバラで取れば一本物のレールに出来ます。
この方がジョイントが無いのでキレイです。
カーテンの仕事にはこうした「ちょっとした事」がたくさんあります。
一つ一つは確かに「ちょっとした事」なのですが、
それぞれの商品に積み重なった時、
出来栄えは大きく変わります。
発注や工事の時間もそれに伴って長くなりますが、
そこは譲れないところなんですよね。



2018年3月12日月曜日

仕事を物語る現場

箱根町の強羅駅近くの「ラーメン山ろく」様に
ブラインドを取り付けさせて頂きました。
店舗一面を覆う台数で入隅や自動ドアのセンサーなどもあり、
かなり綿密に計算をしてバッチリと納まりました。
入隅は店舗正面側を長くして隙間が見えないように。
既存のブラインドの納まり加減を見つつ、
今のメカの寸法と比較しながら微妙に調整しています。
脚立に上った際にふと見えた厨房はピッカピカで、
ご主人のお仕事ぶりが見えるかのようでした。
私たち工事をする者もそうですが、
現場がきれいな職人さんは仕事も丁寧なんですよね。

2018年3月11日日曜日

1センチの選択

U様の現場です。
主役はこの窓台でした。
写真では分かりにくいですが、壁から45㎜出ています。
通常の付け方をするとレースが乗っかってしまいます。
そこでちょっと工夫して装飾レールを取り付けました。















白のアイアンレールはスペーサーを付けて取付。

お次はシルバーとブラックのアイアンレール。
こちらはブラケットの形状上、スペーサーが使えません。
そこで…








通常は1つのブラケットで取り付ける
厚地用のポールとレース用のレールを別々に付けました。
この方法だとレース用のブラケットを
通常より1cm長いものにできます。
この1cmの差でレースが窓台に乗るか乗らないかに
大きく影響するのです。
厚地との距離は近くなるので、
ドレープを開閉するとレースも動いてしまう可能性もありますが、
お客様のお部屋の使い方をお聞きして、
普段のレースの見栄えを優先することになりました。


ギリギリの良い感じです。








2018年3月6日火曜日

斜め打ち

K様の寝室に取り付けたロールスクリーンです。
向かって左が傾斜窓になっているため、
生地が窓を覆うためには、
窓のすぐ上に取り付けなければいけません。
その時に問題になるのが、下地です。
「窓の上はビスが効く」というのが一般的な考え方ですが、
この窓上にある下地(通称:マグサ)は、
窓枠よりすこし浮いていることがあります。
これは、窓枠とマグサを金物で固定する工法の時によくある現象で、
以前、このハウスメーカー様を施工した際の経験から、
それは織り込み済でした。
対応策はこれ。
ビスの頭が傾いているのが分かりますでしょうか?
こうして下から上に斜めに打つことで、ビスを効かせています。
通称、斜め打ち。
パッと見は簡単に付けているように見えますが、
取付には色々な工夫が必要です。



2018年2月23日金曜日

丁寧な仕事

レガートグランを天付で取り付けるM様。
通常なら先にブラケットを付けてレールをはめ込みますが、
この取り付け方の場合は先にはめ込んだものを取り付けます。
ブラケットのはめ込み位置より本体が立ち上がっているので、
はめるときにレールを斜めにすると天井に当たってしまうためです。

この窓にはもう一つ問題があります。
窓上の壁面が45㎜しかない入隅があるため、
サイドキャップが入らない可能性があることです。
窓枠のツラに合わせる方法もありますが、
そうすると反対側のキャップが壁から離れすぎてしまいます。
そこで入隅側のキャップをカットします。


こうした浮造りの木をそのまま鋸で切ると
一部がめくれてしまうことがあるので、
事前にカッターで切れ目を入れておきます。

入りそうで入らないのが、もどかしい…。
そして先ほど一手間掛けたレールの側面は
誰も見ることができないという(笑)。
手間というのは不思議なもので、
「ここは丁寧に」「ここはざっくりと」と分けようとすると、
知らぬ間にざっくりの比率が増えてしまうんです。
だから見えない部分も丁寧にやることはとても重要で、
そうしていないと、それが自分の標準にならないんですね。
丁寧という言葉は安易に使われがちですが、
本当はとても大変なことなのです。




2018年2月7日水曜日

ご厚意に応えるために

昨日施工に伺ったS様の現場です。
GL工法のため窓枠にレールを付けさせて頂きました。
ブラケットは強度を考えてT字型のもの、
幅は一間でしたが、一般的なL型ブラケットよりも
強度が若干弱く感じることを踏まえ、
通常より1個増やして4個にしています。


こちらの窓には窓枠内側にブラインドが付いていました。
今回はそれを外してカーテンにしたのですが、
ブラインドを付けていた穴が残ってしまいます。
そうした穴も補修材できっちりと補修。
取付よりも時間がかかる作業ですが、
こうしたこともキッチリとやっておきます。
お客様が私の帰宅まで考えて時間を設定してくださったのは、
私を信頼してくださったからであり、
こうしたご厚意に応えるのは、
「やっぱり+PLANで良かった」と思える仕事だからです。
S様、この度はありがとうございました。



2018年1月24日水曜日

真剣に考えないと見えてこないもの

こちらはA様のリビング。
手前のFIXと奥の掃き出し窓は高さが180㎜違います。
大きい窓の方が高いのであれば良いのですが、
今回は小さい窓(手前のFIX)の方が高かったので、
奥の掃き出し窓のレールを高めに付けて生地の上端を合わせました。
パッと見た時に違和感を感じないというのは
私たちがプランを作る時にとても気にする点で、
そこに気づくかどうかは経験が必要です。
正確には、経験だけではなく、
その現場を自宅と同じくらい真剣に考えられるかの方が
重要かもしれません。
真剣に考えないと見えてこないものって、現場にはあるんですよね。

2017年10月11日水曜日

変わった使い方



一間半よりも長い窓でも使えることがうたい文句の
ブラケットスルーのリングランナー。
明日はちょっと違う使い方。
サッシを切っているため、中央の縦桟がずれていて
右端も柱から離れている一軒の窓。
これだと3個の内、2つはアンカーになってしまいます。
そこで4つのブラケットを使い、
全て縦桟にビスを効かせてる方法を取ります。
ボードを2枚貼りしている感じなので、
長めのビスと黒の油性ペンも持って行きます。
シンプルな工事ですが、小細工色々です。

2017年10月10日火曜日

華やかなカーテンの陰で


本日、宮殿作りにお邪魔したO様の現場です。
メーターモジュールの家に尺の窓、
天井にスワッグバランスを付ける関係で
レールも高い位置に取り付けます。
この時点で「下地無いな」となるわけですが、
コンセントの位置から、窓から柱までの距離を推測し、
窓とスワッグバランスとの関係やそれに伴うレールの長さを考えて
出した結論が写真の方法です。
エリートのキャップストップの上をカットして、
ブラケットをギリギリ外へ。
そこからさらに長いビスで左斜め打ち。
サラッと終わったように見えて、
実はその前段階でかなりの計算をしています。
肝心のカーテンも最高の仕上がりで、
とても喜んで頂けました。
O様、ありがとうございました。

2017年10月5日木曜日

意味のある位置

本日施工したF様のシェードです。
裾から少し上がったところにトリムを付けたデザインです。
そしてこのシェードを上げると…
ちゃんと裾にきて、
どの高さにしてもトリムがちゃんと見えるようになっています。
こちらはアートケイさんが位置を確認しながら製作してくれました。
色々なプロの知恵が結集されて、一つのシェードが出来上がっています。

2017年10月2日月曜日

カバー調整




本日施工したM様の現場です。
天井際にある横長の窓。
その下には収納庫がせり出していて、
チェーンを斜めに引っ張るようになります。
そこで、チェーンカバーがチェーンに擦れないように、
実際に自分で操作しながら調整しました。
初期設定のままだと、
チェーンを動かすたびにガラガラと異音が出てしまいます。
ちょっとしたことですが、
使い勝手は大きく違います。

2017年9月30日土曜日

左右対称のシェード



バタバタとしている間に納品が終わってしまいましたが、
H様のシェードはこんな感じで発注しました。
横長の窓を挟んで左右対称に位置にする縦長窓。
柄の位置も左右対称になるように生地の天地を逆にして製作しました。
アートケイさんへの縫製指示書には
写真のように絵を描いて説明します。
納期も厳しい中での納品となりましたが、
キッチリとご提案させて頂きました。
ありがとうございました!

2017年9月12日火曜日

逆L字型ブラケット



開口部に間仕切り用のパネルカーテンを取り付けたO様。
通常はL字のブラケットを使用しますが、
レールを三方枠に付ける関係上、
逆L字の持ち上げ式ブラケットを使用しました。
こうすることでレールの取付高さが下がらないので、
カーテン上部に隙間が出来ません。
取り付ける場所や商品の目的に沿って
最適なブラケットを使っています。