2017年5月13日土曜日

スタンダードの難しさ



この仕事をしていると、同業者さんは皆どうしているのだろう?
と 思うことがあります。
ただ付けるだけ、ただ掛けるだけという現場はほぼ皆無で、
何らかの計算や工夫が必要です。

掛け替えでご購入頂いた伊勢原市のH様のリビングには
カーテンボックスが付いていました。
でもやはり、ただ掛けるだけではありません。
2つの掃き出し窓の内、一間半の窓は巾数の変わる境界線、
一間の窓は余裕があります。
一間の窓とバランスを取って最小限のはぎ足しをすれば計算上は良いのですが、
カーテンの場合、あまりにも小さな「はぎ足し」は美しくないのでやりません。
では多めに足すか?
そうすると山高か山ピッチが変わります。
ボックスの奥行きが浅いので山を高くすると擦ってしまいます。
山ピッチを変えると一間の窓とバランスが悪くなってしまいます。
そこでアートケイさんに相談します。
「この生地巾と巾数で、この仕上がり寸の時に山高を〇〇㎜以下にした場合、
2つの窓が見た目上違和感のない山ピッチにすることって可能ですか?」
で、バッチリありました(アートケイさん凄すぎ!)。
結果的には巾を足さずに作ることでお安くもなりました。

たまに取引先さんに「ねえねえ、みんなどうしてるの?」って聞くことがあるのですが、
だいたいの場合、「いや~、どうなんでしょう…」と言って苦笑いされます。
もしかして「そんなことしてるのアナタだけですよ」って突っ込まれてるのだろうか?

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