2018年3月22日木曜日

ノルディの取付方法

トーソーさんにお会いするたびに、
「リングランナーも木製の、細めのロッドの木製レールで、
北欧系やナチュラルビンテージ系に合う木製レールを作って~」と
呪文のようにお願いしていたら、
まさにこれ!とばかりに登場した新商品、ノルディ。
素晴らしい出来栄えなのですが、難点が一つ。
一番端のリングランナーが落ちないように必要な透明のテープ。
これはチョット…ということで、
当店ではポールの斜め後ろに隠しビスを打っています。
ビスの位置と長さを調整すれば、後ろに回らない限り見えません。
メーカーさんの仕様のままに取り付けて、
「これは仕方ないんですよ」というのもアリかもしれませんが、
大抵のことは何らかの解決方法があるものです。
大事なのは、解決しようとするかどうかだと思います。

2018年3月20日火曜日

椅子の張替え


I様のダイニングチェアーの張替をしました。
今回はカーテンとご一緒のご依頼でしたので、
色を合わせてのご提案です。
自由が丘のインテリア山田さんに、
きれいに張り替えて頂きました。
椅子の背は微妙にカーブしながら淵回りも曲線を描いていて、
納まりがとても難しい仕事です。
I様にもとても喜んで頂けました。

2018年3月18日日曜日

障子をレースに

障子を外してレースカーテンに変更されたU様。
トーソーのウインピアを溝にはめる方法で取り付けました。
これまでも何度か施工したことがあるのですが、
専用?って思うほどにピッタリはまります。
真壁の和室の場合、どうしてもレールが浮いてしまうので、
この方法がベストです。

2018年3月16日金曜日

成長の証

私がこの業界に入る前に勤めていた会社の同僚M君から依頼があり、
ロールスクリーンを付けてきました。
当時の部署は若い人が多く、
皆、個性と才能に溢れ、そして仲が良かった。
ある年の、梅雨がそろそろ開けそうだという時、
Mが「湯河原の海開きで、いかだレースやるんすよ」と
何気に言った一言がそもそもの始まりでした。
なぜそうなるのか今でも良く分からないが、
「出るか!」となり、
休日はMの家に集まって、特に設計図もないままに勘で作り始めました。

それは角材を買いに私と同僚のKで、ホームセンターに行った時のこと。
長い材料なのでMのお父さんの軽バンを借り、
後から角材を入れて私は先に運転席へ。
ですがKがなかなか助手席に戻って来ません。
「どうしたの?」
「サイトーさん、なんかギリギリ入んないっす」
こういう時に慎重さに欠けるのが私の悪いところで、
「強く閉めれば入るんじゃない?」ドンとドアを押したその瞬間、
前の方でガシャン!という大きな音がした。
「今、何か音したよね?」
「サイトーさん!大変です!フロントガラスが粉々に割れてます!」
そこにはフロントガラスを突き破った角材が…。
「ど、どうしましょう?」
「Kよ落ち着け、ワシントンは桜の木を切った時…」
「サイトーさん、冗談言ってる場合じゃないです!」
真面目に言ったつもりだったんだけど…。

そんなこんなでやっと出来上がったイカダでしたが、
当日の会場にはフルカーボンで出来たプロの力作が集まっており、
完全に場違いな状態に。
私たちのイカダは見事最初の波で大破して終わりました。
あれから20年。
私たちも当時の上司よりもずっと上の年齢になり、
お互い変わんないなあと言いつつも、
きっと変わっているのだと思います。
今回も天井の軽天下地の方向を確認して、
ロールスクリーンの巻直径と窓枠の擦り具合を確認して、
持ち出し金具も事前に用意しての取付け。
あの当時のアバウトな私ではないのです。
仕事に関しては、ですが。

2018年3月14日水曜日

前向きなリボン

こちらはT様のお子様のお部屋のカーテン。
スタッフがリボンのサイズまでキッチリ指定して、
アートケイさんに作って頂きました。
リボンタッセルのリボンは帯の中央に付けると
斜めを向いてしまうため、
すこし端にずらした位置に付きます。
お部屋に入った瞬間、誰もがそこに目が行くような、そんな位置です。
飾っているのは窓ではなく、お部屋なんですね。
そして、朝カーテンを開けるたびに
気持ちを少しポジティブにしてくれそうな、
そんな不思議な力がリボンにはあるような気がします。

2018年3月13日火曜日

ちょっとした事の積み重ね


F様のカフェスペースに付けたクラスト19です。
一間半用は1.55mの2本のポールを中央でジョイントします。
そのまま付けると長いのでカットするのですが、
その場合、カットしていない側を中央にもってきてジョイントします。
メーカーでカットしたものの方が
寸分の狂いもなく真っ直ぐになっていますので、
ジョイントした時に隙間が出来ません。
ブラケットの形状上、正面からは見えませんが(笑)。

レース用のレールも同様に2本で来るのですが、
全ての部品をバラで取れば一本物のレールに出来ます。
この方がジョイントが無いのでキレイです。
カーテンの仕事にはこうした「ちょっとした事」がたくさんあります。
一つ一つは確かに「ちょっとした事」なのですが、
それぞれの商品に積み重なった時、
出来栄えは大きく変わります。
発注や工事の時間もそれに伴って長くなりますが、
そこは譲れないところなんですよね。



2018年3月12日月曜日

仕事を物語る現場

箱根町の強羅駅近くの「ラーメン山ろく」様に
ブラインドを取り付けさせて頂きました。
店舗一面を覆う台数で入隅や自動ドアのセンサーなどもあり、
かなり綿密に計算をしてバッチリと納まりました。
入隅は店舗正面側を長くして隙間が見えないように。
既存のブラインドの納まり加減を見つつ、
今のメカの寸法と比較しながら微妙に調整しています。
脚立に上った際にふと見えた厨房はピッカピカで、
ご主人のお仕事ぶりが見えるかのようでした。
私たち工事をする者もそうですが、
現場がきれいな職人さんは仕事も丁寧なんですよね。

2018年3月11日日曜日

1センチの選択

U様の現場です。
主役はこの窓台でした。
写真では分かりにくいですが、壁から45㎜出ています。
通常の付け方をするとレースが乗っかってしまいます。
そこでちょっと工夫して装飾レールを取り付けました。















白のアイアンレールはスペーサーを付けて取付。

お次はシルバーとブラックのアイアンレール。
こちらはブラケットの形状上、スペーサーが使えません。
そこで…








通常は1つのブラケットで取り付ける
厚地用のポールとレース用のレールを別々に付けました。
この方法だとレース用のブラケットを
通常より1cm長いものにできます。
この1cmの差でレースが窓台に乗るか乗らないかに
大きく影響するのです。
厚地との距離は近くなるので、
ドレープを開閉するとレースも動いてしまう可能性もありますが、
お客様のお部屋の使い方をお聞きして、
普段のレースの見栄えを優先することになりました。


ギリギリの良い感じです。








2018年3月6日火曜日

斜め打ち

K様の寝室に取り付けたロールスクリーンです。
向かって左が傾斜窓になっているため、
生地が窓を覆うためには、
窓のすぐ上に取り付けなければいけません。
その時に問題になるのが、下地です。
「窓の上はビスが効く」というのが一般的な考え方ですが、
この窓上にある下地(通称:マグサ)は、
窓枠よりすこし浮いていることがあります。
これは、窓枠とマグサを金物で固定する工法の時によくある現象で、
以前、このハウスメーカー様を施工した際の経験から、
それは織り込み済でした。
対応策はこれ。
ビスの頭が傾いているのが分かりますでしょうか?
こうして下から上に斜めに打つことで、ビスを効かせています。
通称、斜め打ち。
パッと見は簡単に付けているように見えますが、
取付には色々な工夫が必要です。



2018年3月5日月曜日

welcomeのカーテン

4年前に当店でカーテンをご購入頂いたA様。
お引越しをされるとお聞きしてビックリしました。
お引越し先は今よりも息子様やお嬢様と近い場所。
お孫さんの面倒も見やすくなり、
今よりもっと気軽に行き来ができるようになるそうです。
前回、ご家族の絆の深さをお聞きしていたので、
このA様らしいお引越しだなと思っていました。
買われたのはモデルハウス。
既に家具も入っていて、インテリアのイメージは決まっています。
問題はそれがA様のお好きなクラシックとは違うこと。
そこで、今のイメージからA様のお好きなイメージに少し振った生地と、
今のイメージに合う生地の2つを候補としてお勧めしました。
どちらも気に入って頂けたのですが、
「サイトーさんはどちらが合うと思います?」
聞かれました。
普段なら、最後の選択についてあまり言わないようにしているのですが、
思い切って答えてみました。
「皆さんがより近くなるためのお引越しですので、
お子さんたちが良い意味で自分の家と錯覚するような、
そんなリビングになったら良いなと思います。
そしたらきっと距離的な問題ではなく、
皆さんが気軽に来てくつろげるお部屋になるような気がするんです」
そしてA様もそれに賛同してくださいました。
次にお会いした時、A様が「サイトーさんがウエルカムのカーテンがあるって
言ってくださったから、あの生地に決めたのよ」と笑顔で言ってくださいました。
思わずジンときてしまいました。
これだけ毎日カーテンやインテリアと関わっていると、
自分がそれを好きなのかどうか、正直なところ分かりません。
でも間違いなく言えるのは、この仕事は好きです。

2018年3月1日木曜日

本命


ドヤッ!
42cmのなかなかのサイズのヒラメ。
いつもは河口付近でやるのですが、
離れた場所に潮目と海鵜を発見し、その場所へ。
潮目にはプランクトンが集まり、
それを食べに小魚が寄り、
その小魚を食べに海鵜が来ます。
そしてフィッシュイーターのヒラメも
その下にいる可能性が高いのです。
沖では青物らしき魚がライズしていてかなり活性が高そう。
「これは上まできそうだな」と。
ヒラメは通常は海底にいますが、
小魚を見つけると一反もめんのように体を反らせ、
5m位までは一気に跳ね上がります。
海水温が低くてやる気のない時はダメなんですが。
そんなこんなで予測を立てて、海面から1m位下を
時折チョンチョンとアクションを入れてフォールさせたら、
ゴン!と。
今回はお正月の二の舞にならないよう慎重にビニール袋へ。
休みなく頑張った2月、
午前の予定がポツンと空いた日の夜明け時の1時間。
釣り神様のご褒美でしょう。
そして、結局いつもの通りに出勤してしまうのが悲しい性です(笑)

2018年2月25日日曜日

S様も順調に


こちらはS様の発注書です。
発注をしたら斜線を引き、
取引先から納期返信が来たら、そこに日付を書き込みます。
斜線が日付で埋まれば全てOKということになります。
その横に日付の左横のチョンチョンというマークは、
明細書と発注書の記載が間違っていないかというスタッフのチェック。
カーテンの縫製仕様やメカ物の部品色や操作位置など、
細かな内容を確認しています。
商品は明日、全てが揃いますので、
ここで再度チェックをして水曜日の工事当日を迎えます。
S様からは
「カーテンは自分が好きなインテリアショップで
揃えた方が良いかなと思ってましたが、
来てみて本当に良かったです」とお褒めの言葉を頂きました。
ご期待に添える仕上がりになるよう、
お店の裏側でもキッチリやります。

2018年2月23日金曜日

丁寧な仕事

レガートグランを天付で取り付けるM様。
通常なら先にブラケットを付けてレールをはめ込みますが、
この取り付け方の場合は先にはめ込んだものを取り付けます。
ブラケットのはめ込み位置より本体が立ち上がっているので、
はめるときにレールを斜めにすると天井に当たってしまうためです。

この窓にはもう一つ問題があります。
窓上の壁面が45㎜しかない入隅があるため、
サイドキャップが入らない可能性があることです。
窓枠のツラに合わせる方法もありますが、
そうすると反対側のキャップが壁から離れすぎてしまいます。
そこで入隅側のキャップをカットします。


こうした浮造りの木をそのまま鋸で切ると
一部がめくれてしまうことがあるので、
事前にカッターで切れ目を入れておきます。

入りそうで入らないのが、もどかしい…。
そして先ほど一手間掛けたレールの側面は
誰も見ることができないという(笑)。
手間というのは不思議なもので、
「ここは丁寧に」「ここはざっくりと」と分けようとすると、
知らぬ間にざっくりの比率が増えてしまうんです。
だから見えない部分も丁寧にやることはとても重要で、
そうしていないと、それが自分の標準にならないんですね。
丁寧という言葉は安易に使われがちですが、
本当はとても大変なことなのです。