2018年2月17日土曜日

計算中

高校時代は数学の授業が基礎解析から代数幾何に
授業が変わったのに気付かなかった私ですが、
なぜだか今は理系の人扱いされています。
それだけ数字を考えることが多い仕事なんですね。
お客様の大切な家にビスで穴を開けるのですから、
それにはそれ相当の根拠が必要で、
楽観的な考えは出来ません。

今はレガートグランを天付するM様の現場を計算中。
カタログには載っていない付け方です。
ブラケットの納まりがNTブラケットと同じことを計算し、
その上でカタログには載っていない部分の寸法を計算し、
そうなることを想定して事前に入れてくれていた下地と
ビス穴までの距離も確認し、
スペーサーの厚みとレールの高さを確認し、
用意するビスの長さを確認して
「いける!」と判断。
あとは商品が届いたら最終確認して工事に臨みます。
当時の数学の先生が見たら喜んでくれる……のではなく、
「教科書もそのくらい真剣に見ろ!」と怒ると思います(笑)。

2018年2月14日水曜日

短い言葉の中に




















当店は一部のカーテンを福井県で縫製しています。
先日の大雪の影響で納品が遅れておりましたが、
I様のカーテンが入荷しました。
今回はI様の他にもご迷惑をお掛けしたお客様がいらっしゃったのですが、
皆さま「大丈夫ですよ」「斉藤さんが謝ることじゃないよ」と
言ってくださって、本当にありがたく思います。
こうして優しくお声掛けくださるお客様が、
本当に『全然問題ない』とは思っていません。
みなさん、本当は納期通りに来て欲しいのです。
もしかしたら「何とかならないか」と言いたいのを
我慢して下さっているのかもしれません。
だから、そういうことも想像して「大丈夫ですよ」という声を
聞かないといけません。
それが私が分かっているかどうか、
お客様には伝わっているとも思うのです。
『申し訳ございません』
『大丈夫ですよ』
短い言葉のやりとりですが、伝わる物はたくさんあります。





2018年2月12日月曜日

距離と変化


ほんの1m動くだけで、もしかするとほんの少し目線を変えるだけでも、
見える景色って大きく変わります。
学生時代に席替えした時の先生との距離感や、
兄弟で部屋を変えた時の新鮮な感じなどもそうでしょう。
変わるというのは距離に関係なく、新鮮な気持ちにさせてくれます。
同じ市内、それも今のお住まいから徒歩圏の場所へお引越しされるT様。
多くの人に大きな変化が訪れるこの季節の中では、
もしかすると距離的には小さな変化かもしれません。
でもきっと、見える景色は大きく変わるはずです。
だから大事なのは床やクロスの相性よりも、
この場所での新しい生活のイメージ。
カーテンと新生活のイメージがしっくりくることが大事なのです。
T様が生地を選ばれたときの表情を拝見した時、
私も絶対間違いないと確信しました。
きっと素敵なお部屋になると思います。
出来上がりを楽しみにお待ちください。



2018年2月11日日曜日

確認作業の工夫




K様の最終チェックをしています。
当店では撮影した現場写真は全てグループウエアに入れています。
どこでも気軽に見れる、ということもありますが、
大事なのはスクロールして見れること。
お客様との打ち合わせにも便利ですし、
複数の写真を同時に見ることが出来ます。
最も大事なのは、いつでも気軽に見れること。
パソコンのフォルダーに入れてしまった写真は、
見る動作の面倒さから躊躇してしまう可能性があるからです。
「必ず見るように心がける」のではなく、
「いつでも気軽に見れる」ようにしておくことが
確認作業を怠らないことに繋がります。



もう一つの確認作業はシェードの柄と仕上がり寸法のチェック。
麻のカーテンは歪みがでるので、
シェードの場合は要チェックです。
線に沿うような仕上がり幅にならないか確認しますもちろん、
こうした点は事前にK様にもお伝えしてあります。

そしてここで作業は一旦終了して、別の仕事へ。
少し時間を開けてから発注作業に入ります。
時間を置くことで、その時には気づかなかったことに
気づくことがあるからです。
「気を付ける」ことは大事なのですが、
その意識にちょっとした工夫を加えることで、
ミスのない仕事に結びつけるようにしています。


2018年2月10日土曜日

吹き抜け工事


独立してすぐの時に吹き抜けの工事があり、
「そんなに件数は無いから借りようかな」と思っていた2連梯子。
蓋を開ければそんな予想は大きく外れ、
その後はほぼ月に1度位のペースで活躍しています。
今日はかわいい男の子の注目も浴びて、
ちょっとヒーロー気分でした。



2018年2月7日水曜日

ご厚意に応えるために

昨日施工に伺ったS様の現場です。
GL工法のため窓枠にレールを付けさせて頂きました。
ブラケットは強度を考えてT字型のもの、
幅は一間でしたが、一般的なL型ブラケットよりも
強度が若干弱く感じることを踏まえ、
通常より1個増やして4個にしています。


こちらの窓には窓枠内側にブラインドが付いていました。
今回はそれを外してカーテンにしたのですが、
ブラインドを付けていた穴が残ってしまいます。
そうした穴も補修材できっちりと補修。
取付よりも時間がかかる作業ですが、
こうしたこともキッチリとやっておきます。
お客様が私の帰宅まで考えて時間を設定してくださったのは、
私を信頼してくださったからであり、
こうしたご厚意に応えるのは、
「やっぱり+PLANで良かった」と思える仕事だからです。
S様、この度はありがとうございました。



2018年2月5日月曜日

正しいご厚意の使い方


明日は小田原市のS様の取付工事です。
「小田原から厚木に戻って、また小田原に帰るのは大変でしょ。
だから夕方からで良いのよ」と、とても優しいお心使いを頂きました。
うぅ…ありがとうございます。
お言葉に甘えて明日は夜釣りに…(そうじゃない)。
あ~そろそろヤリイカの季節だなぁ。
昔は仕事帰りに伊豆まで車を走らせて、
駐禁切られたこともあったなあ。
警察からのハガキが自宅に届いてしまい、
カミさんに「何これ?」と問い詰められて、
「あ、いや、その…さ、さ、さ、採寸?」とか。
せっかく頂いたご厚意なので、
明日はゆっくりと休みたいと思います。












多分。



2018年2月4日日曜日

重ね具合と積み重ね


Y様の発注をしました。
こちらはシェードの発注書。
一番右に書いてあるのは生地を折り畳むピッチです。
通常は20cm(10cmの往復)ですが、
丈が短い窓の場合は15cmにします。
それにより窓とのバランスが取れるからです。
お客様は気づかないようなちょっとしたことですが、
そういうことの積み重ねで全体がきれいに仕上がります。

2018年2月2日金曜日

オーナーも書式もいろいろです

昨日は定休日でしたが、
家にパソコンを持ち帰ってひたすらお仕事。
一日ちゃんと休みが取れるのは月に1日あるかないか位でしょうか。
以前、そんな話をふとお客様にしてしまったら、
「サイトーさん、そんなブラックなとこ絶対やめた方がいいです!」
と言われてしまいました(笑)。
以前から薄々気づいてはいましたが、
多分私は店のオーナーには見えないタイプなのなのだと思います(苦笑)

さて、話は変わってこちらはS様の発注書。

品番も無ければフック位置の指定もない、
一見発注書には見えない書式ですが、
こちらはクリーニング用のものです。
箱に入れて発送した生地と指示書が一目見て分かるように、
ドレープかレースか、どんな柄か、何色かという内容を書いておきます。
また、素材が分かるものはそれも書きます。
オーナーもいろいろ、書式もいろいろです。



2018年1月30日火曜日

下請けの高み


明日はお取引先工務店様の工事です。
新しく出来たモデルハウスのカーテンを取り付けます。
当店ではこうしたお取引先が何社かあるのですが、
みなさん、「+PLANさんは評判が良いから」とご注文をくださいます。
きっと、色々な会社から「是非当社で」と言われているはずなのです。
そうした中でお仕事を頂けるのは、とても光栄なことだと思っています。
建築業界は下請け(とは最近は言わず、協力業者と言いますが)を
軽んじる傾向があって、私はそれがあまり好きではありません。
取引先に切られずに継続的に仕事を頂くということは、
とても大変なことだからです。
そして下請けという仕事にプライドを持って臨むことが
カーテン屋の存在感を建築業界で高めることだと思っています。

2018年1月27日土曜日

目玉から定番へ

今月は輸入生地をお選び頂く方が多くいらっしゃいました。
T様は北欧のフォグリングストゥールと、
イギリスのブランドクラーク&クラークのガーデニングです。
北欧ブームは落ち着いたというより、
定着したという方が正確かもしれません。
昨年末、展示会の帰りに新宿の伊勢丹で行われていた北欧フェアに
スタッフに寄ってきてもらったのですが、
女性の来場客でとても賑わっていたそうです。
日本の住宅との相性も良く、
当店でも以前のような『目玉』(例えが古い?)というよりも
『定番』としてご紹介し続けたいと思っています。
さて、もう一つのクラーク&クラークの生地は
イギリスからのお取り寄せ。
そろそろアートケイさんに生地が到着する頃です。
出来上がりまでもう少しお待ちください。


2018年1月26日金曜日

そのスライダーをスタンドへ

10時間の工事が終わり、
自宅でビール(正確には発泡酒)を飲みながら食事をしていると、
次男が泊まりに来ている友人とリビングに来た。
「コイツも野球部なんだよ」
「あ~、そうなんだ。夏の試合も出てたの?」
「いや~それが…」
ずっと4番を打っていたそうだが、
色々あって最後の大会はスタメン落ちしてしまったらしい。
彼のチームの4番は今年プロ入りしたH君だったから、
その実力は相当なものだろう。
実際、あの甲子園を沸かせた広島のK高校との練習試合でも
4番として5打数3安打だったそうだ。
「卒業後はどうするの?」
「大学で野球やります。××大学で」
「それはスゴイ。大学って全国から有名な選手が集まるけど、
意外と強豪校の選手は伸び悩むから十分チャンスあるよ」
「そうですかね」
「絶対ある。目にもの見せてやろう」
「そうっすね」

大学でスポーツを出来る人は選ばれた人たちだ。
実力はもちろんのこと、
高校時代に嫌になるほど練習をして、
毎日毎日やめてやると思いながら歯を食いしばり、
友人たちの楽しかった休日の話や話題のテレビの話にはついていけず、
卒業が近くなると「俺の高校生活は部活しかなかったな」と後悔し、
それでも尚、あと4年間それを続けるんだという強い意志を持つ者だけが、
大学でスポーツをする権利を有せる。
それは自分を信じる力だと思う。
だからもし、その選択が既に決まったことなのだとしたら、
そんな勇者に他人ができるのは、応援することだけだ。
その意思が間違えではないと(本当はその選択が人生を変えるほどの失敗になるリスクがあることを知ってはいても)、言ってあげることだと思う。
「東都ならきっとスカウトも来る。それは君じゃなく、他の選手かもしれない。
例えばそういうピッチャーがいてさ、その決め球のスライダーをスパーン!と
オリックスの吉田みたいな打球でスタンドに運んでさ、」
「おれ、吉田大好きです」
「最高だよな~。で、そしたらさ、ネット裏のスカウトが…」
「誰だあれ、みたいな?」
「そうそう」
彼の4年間の原動力が、苦い思い出ではなく、
夢に向かうものであるように切に願う。


2018年1月24日水曜日

真剣に考えないと見えてこないもの

こちらはA様のリビング。
手前のFIXと奥の掃き出し窓は高さが180㎜違います。
大きい窓の方が高いのであれば良いのですが、
今回は小さい窓(手前のFIX)の方が高かったので、
奥の掃き出し窓のレールを高めに付けて生地の上端を合わせました。
パッと見た時に違和感を感じないというのは
私たちがプランを作る時にとても気にする点で、
そこに気づくかどうかは経験が必要です。
正確には、経験だけではなく、
その現場を自宅と同じくらい真剣に考えられるかの方が
重要かもしれません。
真剣に考えないと見えてこないものって、現場にはあるんですよね。