2016年8月8日月曜日
北極星
平塚市のK様のオーダーカーテンの発注書です。
お打合せ通り、1ツ山のウエイト落とし込み仕様でのお仕立てです。
その間に挟まれた『ポラリス』というのはフックの種類。
(おそらく)北極星から来ているのだと思いますが、
下から差し込んだフックが上から出てくることで
点ではなく線で芯地部分を抑えます。
これにより前倒れや山の向きが正面を向くなどのメリットがあります。
以前は透明が主流だったフックですが、
現在は熱処理の形態安定加工が増えたことにより、
白色のものになっています。
普段は見えない部品ではありますが、
色々と改良されカーテンの美しさに貢献しています。
2016年8月7日日曜日
現場だからこそ気づく感覚
水屋、柏木工のウイルダネス、重すぎないアンティーク感、
そんなイメージでお打合せをさせて頂いたN様。
リビングにはウイリアムモリスのウイロボウとなりました。
壁を隔てて続き間としてお使いになる洋室も揃えるご予定でしたが
あえて違う生地をご提案しました。、
同じ壁面で同時に見え、高さの低いカーテンボックスがついていましたので、
生地を揃えることでその違いを(良くない意味で)引き立ててしまうためです。
ご提案プランでは洋室のカーテンは色のトーンを落として脇役にし、
モリスが主役として引き立つ組み合わせにしました。
現場を事前に見ているからこそ出来るご提案です。
2016年8月4日木曜日
I様カーテン その2
2016年8月3日水曜日
2016年8月2日火曜日
ブラケットの加工
野縁(天井の石膏ボードを止める桟)とも合わず、
壁側にも下地がない箇所が一か所だけあった伊勢原市のA様のリビング。
事前の現調で分かっていたので対策を取っていました。
天井の際には野縁とは別に石膏ボードを止める桟があるので、
天付ブラケットの後ろ側に穴を開けてビス止めし、
本来の穴はアンカーで前倒れを防止します。
全部がこの付け方では強度的に不安です。
一か所だけだから出来る裏ワザです。
2016年8月1日月曜日
いつもと違う目的
あっという間に一週間が経っていました(苦笑)…
この間の現場もご紹介しながら、また書いていきたいと思います。
まずは当店お取引先のハウスメーカー様に納品したレースから。
シンプルシックなビンテージをテーマに、
担当のインテリアコーディネーター様と相談しながら
生地を選ばせて頂きました。
リビングにはビンテージ系で当店のイチオシアイテムになっている
横使いの麻100%レース。
裾はウエイトチェーンをロックせずに小さな折り返しの本縫い処理にしています。
ロック加工より強度を出すためにそうした仕様にすることが多いのですが、
今回の一番の理由はそこではなく、色です。
縦ストライプ、特に色の濃淡の強い生地の場合、
濃い方に合わせて黒い糸を使って裾をロックすると、
薄い色の部分の裾にも黒いラインが出来てしまいます。
薄い色に合わせても逆の現象が起きます。
本縫い仕様にすることで、
違和感の無い仕上がりにすることが出来るのです。
パッと見には気づきにくい工夫ですが、
見た目の印象に大きく影響します。
2016年7月25日月曜日
丁寧であるということ
お盆前の納品でバタバタとした一週間、
気付くとあっという間に日が経っていてびっくりします。
先週は久しぶりに職人さんと工事をしました。
お願いしたのはこのブログでも以前ご紹介した事のある、
レールメーカーの職人Kさん。
私はこの方の真似をすることで正しい工事の仕方を勉強し、
この方と工事をすることで自分の今を確認してきました。
今回もKさんは(良い意味で)相変わらずでした。
私はいつも小さな段ボール箱に金属系ゴミ用をまとめて入れるので、
本体に付属している不要なビスはバラバラッとそこへ入れてしまいます。
すると……それを出して種類ごとにまとめて小さなビニールに入れるKさん。
いや…、サスガにそこまではと思いました。
レールのカット残も種類ごとにキレイにまとめ、
長めの段ボールに揃えています。
(*写真は店に持ち帰った後に入れ替えたものです)
ま、まあ、そこまでやらなくても…。
とその時は思っていました。
でも、後から色々考えさせられてしまいました。
Kさんは丁寧さが必要な時だけ便利道具みたいにそれを持ち出すのではなくて、
工事に関するありとあらゆることを丁寧にしているから、
ミスをしないんじゃないかと。
ここは注意が必要だから丁寧にって思っても、
普段の何気ない仕事が丁寧でない人は結局ミスをしてしまったり…。
丁寧って、実はそれ位難しいことなんじゃないかと、
カット残のレールを見ながらそんなことを思いました。
お盆休みまであと少し。
全てのことを丁寧に、皆さんに喜んで頂けるカーテンをお届けしたいと思います。
ラベル:
工事・納品
2016年7月20日水曜日
A様バランス
2016年7月19日火曜日
ヒダ山計算
150㎝の生地巾で1.5ヒダの場合、
多くのカーテンメーカーさんのカタログは
最大仕上がり巾が200㎝になっています。
200㎝×1.5=300=150巾の生地を片側1巾づつ使用という計算です。
でもこれには耳の折り返し分が入っていないため、
ヒダ取り機でつまめない、
手でつまんでも山がほとんどないカーテンになります。
でもM様のお見積もりはその要尺計算をしました。
他の窓で巾落とし分があり、その分を回すことができるからです。
今回はゴトー君の提案でジョイント位置も工夫して、
きれいなカーテンが出来上がりますのでお楽しみに!
2016年7月16日土曜日
機能とデザイン
こちらは厚木市のH様の発注書です。
部屋内側にレースの切替カーテン、
窓枠内にロールスクリーンという組み合わせです。
レール用のブラケットでメカ物も一緒に付けられる部品も発売されましたが、
見た目の印象と断熱性を上げるために別々に取り付けます。
別々なことに意味があるのではなく、
窓に近い方が断熱性が上がるためです。
ロールスクリーンは商品の特徴上、両端に隙間が出来ますが、
それでもこの付け方の方が効果は高くなります。
レースの裾は切替部分まで折り返し、
生地の重なりによるモアレを楽しんで頂ける縫製仕様です。
レースの場合、ジョイント部分の生地の重なりが見えてしまうので、
リボンテープを縫い付けます。
これによってポイントが出来るので、デザイン的にも良いですね。
機能とデザイン、両方を考えてのスタッフのご提案です。
既に生地はアートケイさんに到着し、
レール関係のチェックも完了しました。
出来上がりを楽しみにお待ちください。
2016年7月14日木曜日
大工さんと下地
現場打ち合わせの際にゆっくり確認が出来なかったので
厚木市のA様の最終確認に行って来ました。
バランスとカーテンを天井から付けるのですが、
問題は天井に付けるか、天井際の壁面に正面付けするかです。
ボードのビスを追いかけます。
野縁(天井の桟)は窓に対して直角に出ているので、
天付は出来そうです。
壁の天井際にビスが打ってあり、写真右下には壁面にもあります。
右下のビスは窓から天井に伸びる縦の桟です。
測ると455ピッチなので間違いありません。
このビスのピッチと天井際壁面のビス位置は合っていません。
ということは、天井際には横、もしくは窓まで伸びていない部分的な縦下地があるという事です。
ということは正面付けでいける?
さらに端へと目で追います。
一間半の窓から柱一本分を挟んで75巾のFIXのところへ。
今回はこの2つの窓を1窓としてお作りするので、その部分も確認が必要です。
すると…突如無くなる天井際のビス。
キケンな感じがします。
そこで大工さんに質問します。
『あの、この部分は一間半の上の天井際には縦桟の他にボードを止める下地があって、
FIX上の縦桟から左の柱までは距離が近いので入れてないってことですよね?
もしそうでしたら野縁が窓に対して直角に来てますし、天井面の際は桟もあるので、
そこに付けようかと思うんですが』
『あ~確かそうだったなあ。ちょっと確かめてやるよ』
と言って、仕事の手を止めて確かめてくれました。
そして、やっぱり予想通りでした。
なぜ最初から聞かないかって?
自分が家の構造を勉強している、そして下地の位置を出来る限り予想して考えている、
そういう姿勢を見せてこそ職人さんって協力してくれるのです。
そういうものなのです。
厚木市のA様の最終確認に行って来ました。
バランスとカーテンを天井から付けるのですが、
問題は天井に付けるか、天井際の壁面に正面付けするかです。
ボードのビスを追いかけます。
野縁(天井の桟)は窓に対して直角に出ているので、
天付は出来そうです。
壁の天井際にビスが打ってあり、写真右下には壁面にもあります。
右下のビスは窓から天井に伸びる縦の桟です。
測ると455ピッチなので間違いありません。
このビスのピッチと天井際壁面のビス位置は合っていません。
ということは、天井際には横、もしくは窓まで伸びていない部分的な縦下地があるという事です。
ということは正面付けでいける?
さらに端へと目で追います。
一間半の窓から柱一本分を挟んで75巾のFIXのところへ。
今回はこの2つの窓を1窓としてお作りするので、その部分も確認が必要です。
すると…突如無くなる天井際のビス。
キケンな感じがします。
そこで大工さんに質問します。
『あの、この部分は一間半の上の天井際には縦桟の他にボードを止める下地があって、
FIX上の縦桟から左の柱までは距離が近いので入れてないってことですよね?
もしそうでしたら野縁が窓に対して直角に来てますし、天井面の際は桟もあるので、
そこに付けようかと思うんですが』
『あ~確かそうだったなあ。ちょっと確かめてやるよ』
と言って、仕事の手を止めて確かめてくれました。
そして、やっぱり予想通りでした。
なぜ最初から聞かないかって?
自分が家の構造を勉強している、そして下地の位置を出来る限り予想して考えている、
そういう姿勢を見せてこそ職人さんって協力してくれるのです。
そういうものなのです。
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